外壁・サイディング

樹脂系サイディングとは特徴・価格・向いている地域

樹脂系サイディングは、塩化ビニルなどの樹脂で作られた外壁材です。軽く、錆びたり腐ったりしにくいとされ、寒冷地や海沿いで検討されます。特徴、メリットとデメリット、窯業系・金属系との違いを整理します。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

樹脂系サイディングとは

樹脂系サイディングは、塩化ビニル(PVC)などの樹脂で作られた外壁材です。北米では一般的な外壁材で、日本では窯業系や金属系に比べて採用が少ない傾向があります。軽く、錆びたり、腐ったりしにくいとされ、寒冷地や海沿いでの検討例があります。

樹脂系サイディングの特徴

項目 内容
素材 塩化ビニルなどの樹脂
重量 軽い(建物への負担が小さい)
水・塩害 吸水しにくく、錆びない
凍害 水を吸わないため、凍結による傷みに強いとされる
メンテナンス 素材そのものに塗装が不要とされる製品もある
デザイン 色・柄の種類は窯業系より少ない傾向

製品によって性能が異なるため、メーカーの仕様書で確認します。

窯業系・金属系との比較

項目 樹脂系 窯業系 金属系
重量 軽い やや重い 軽い
水・凍害 強いとされる 吸水に注意 強い
錆・腐食 錆びない ー 傷から錆の可能性
デザインの豊富さ 少ない 豊富 やや限定的
取り扱う施工店 少ない傾向 多い 多い
価格 製品・地域による 幅が広い 製品による

(窯業系サイディング・金属系サイディング(ガルバリウム)参照)

メリット

メリット 内容
軽量 耐震性の観点で有利な場合
水に強い 吸水による劣化が少ない
錆・腐食がない 海沿いでも検討できる
凍結に強い 寒冷地で採用されることがある

デメリット

デメリット 内容
色あせ・変形 顔料練り込みで塗膜のはがれはないとされるが、長期の日射による退色や、温度変化による伸縮への配慮が必要
熱に弱い面 高温で変形する場合
施工店が少ない 対応できる会社を探す必要
質感 窯業系ほど重厚感が出にくい
防火性能 防火地域での使用に制限がある場合

防火地域・準防火地域では、外壁に防火性能が求められるため、使えるかを確認します(防火地域・準防火地域参照)。塩ビ工業・環境協会の解説では、樹脂サイディングは不燃材との組み合わせで防火構造・準防火構造の国土交通大臣認定を取得しているとされます。認定は下地を含む構成ごとに決まるため、計画する構成が認定の範囲に入るかを確認します。

樹脂は温度で伸び縮みするため(同協会の解説では長さ約3,700mmに対して約5〜10mm)、本体にシーリングを使わず、伸縮の遊びを設けて施工する考え方が一般的です。

向いている地域・条件

条件 向き不向き
寒冷地(凍結が多い地域) 検討の余地がある
海沿い(塩害) 検討の余地がある
防火地域 使えない場合がある
デザインを重視 窯業系のほうが選択肢が多い

選ぶときの確認

確認事項 内容
防火性能の認定 地域の規制に適合するか
メーカーの保証 年数・条件
施工実績 施工店の経験
色あせ・変形の情報 経年の状態を事例で確認

樹脂系サイディングの注意点

  • 樹脂系は国内では数が少なく、情報も限られます。複数の施工事例を確認します。
  • メーカーや製品によって性能が異なります。
  • メンテナンスフリーという宣伝をそのまま信じず、保証条件を確認します。

樹脂系サイディングでよくあるミス

  • 「錆びない」ことだけで選ぶ。
  • 防火地域での使用可否を確認しない。
  • 施工実績を確認しない。

樹脂系サイディングのチェックリスト

  • 防火性能の認定を確認したか。
  • 保証内容を確認したか。
  • 施工事例を見たか。

樹脂系サイディングのFAQ(よくある質問)

Q. 樹脂系サイディングは、メンテナンス不要ですか?
A. 顔料を練り込んだ製品で塗装は不要とされるものがあり、本体にシーリングを使わない工法が一般的です。ただし、役物(見切り・コーナー)まわりや固定部、開口部の点検は必要です。

Q. 日本で、使えますか?
A. 使えます。防火地域などの規制に適合する製品を選びます。

Q. 価格は、窯業系より高いですか?
A. 製品・施工店・地域によって異なります。見積もりで比べます。

筆者の見解(樹脂系サイディング)

樹脂系サイディングは、「特定の条件で力を発揮する外壁材」だと考えます。寒冷地や海沿いなど、窯業系や金属系の弱点が出やすい環境では、選択肢になることがあります。一般的な住宅地では、施工店の多い窯業系・金属系と比べて、総合的に判断することを、おすすめします。

樹脂系サイディングの関連項目

出典(一次情報)

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の設計・契約・税務・法律上の助言ではありません。制度や基準は改正されることがあるため、最新の内容は各公的機関の公式サイトや、専門家(建築士・税理士・金融機関など)でご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。